東北大学東北メディカル・メガバンク機構の地域医療支援部門 目時弘仁客員教授、医療情報ICT部門 水野聖士助教、予防医学・疫学部門 石黒真美助教、小原拓准教授、栗山進一教授、バイオバンク部門 西島維知子講師、機構長 特別補佐 八重樫伸生教授らのグループは、妊婦における飲酒や禁酒が妊娠高血圧症候群リスクに及ぼす影響を明らかにしました。
本研究は、妊婦における禁酒の重要性を妊娠高血圧症候群の面から明らかにした初めての報告です。
妊娠初期、中後期の段階でお酒を「現在も飲んでいる 」と回答している妊婦は全妊婦の 9.5%、2.6%と決して少なくはありませんでした。毎日日本酒 1合またはビール大瓶1本程度の飲酒を行った場合、飲酒をしていない妊婦に比較して妊娠高血圧症候群のリスクは3.45倍と高い結果が出ました。「以前は飲んでいたが止めた」と回答した妊婦では妊娠高血圧症候群のリスクは0.90倍と低く、妊娠が分かった段階で飲酒しないことが重要と考えられます。
著者名:Noriyuki Iwama, Hirohito Metoki, Hidekazu Nishigori, Satoshi Mizuno, Fumiaki Takahashi, Kosuke Tanaka, Zen Watanabe, Masatoshi Saito, Kasumi Sakurai, Mami Ishikuro, Taku Obara, Nozomi Tatsuta, Ichiko Nishijima, Takashi Sugiyama, Ikuma Fujiwara, Shinichi Kuriyama, Takahiro Arima, Kunihiko Nakai, Nobuo Yaegashi, and the Japan Environment & Children’s Study Group
掲載誌:Hypertension Research(電子版)
掲載日:2018年11月7日
doi: 10.1038/s41440-018-0124-3.
関連リンク
【プレスリリース】妊娠期間中の飲酒の継続は 妊娠高血圧症候群リスクを高める -妊娠が分かった段階で飲酒しないことが重要 - (東北大学大学院医学系研究科・医学部ウェブサイト)