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尿中ナトリウム排泄量(塩分摂取量)と心房細動の関連に関する論文が掲載

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尿中ナトリウム排泄量と心房細動の関連に関する論文が国内科学誌Circulation Journal誌に掲載されました。

心房細動は不整脈の中で最も頻度が高いことが知られ、心不全や脳梗塞を引き起こし、死亡率を上昇させることから、その予防が重要な疾患です。これまでの研究により、飲酒や肥満などさまざまな心房細動の危険因子が報告されていますが、塩分摂取と心房細動の関連は明らかになっていません。

今回、宮城県で実施された地域住民コホート調査参加者約27,000人を対象とし、尿中ナトリウム排泄量と心房細動の関連を横断研究により検討しました。尿中ナトリウム排泄量は塩分摂取量を反映するとされており、本研究では塩分摂取量の指標として用いました。解析の結果、尿中ナトリウム排泄量が多い人で心房細動の有病率が高いことが示されました(尿中ナトリウム排泄量の値で対象者を4群に分け、最も低い群を基準とした場合、最も高い群のオッズ比1.59、95%信頼区間 1.20–2.12)。

本研究により、塩分摂取量は心房細動と正の関連がある可能性が示唆されました。減塩することにより心房細動発症を予防できるか、について今後縦断的な研究により明らかにする必要があります。

書誌情報

タイトル:Association Between Sodium- and Potassium-Related Urinary Markers and the Prevalence of Atrial Fibrillation
著者名:Sayuri Tokioka, Naoki Nakaya, Rieko Hatanaka, Kumi Nakaya, Mana Kogure, Ippei Chiba, Masato Takase, Kotaro Nochioka, Kai Susukita, Hirohito Metoki, Tomohiro Nakamura, Mami Ishikuro, Taku Obara, Yohei Hamanaka, Masatsugu Orui, Tomoko Kobayashi, Akira Uruno, Eiichi N. Kodama, Satoshi Nagaie, Soichi Ogishima, Yoko Izumi, Nobuo Fuse, Shinichi Kuriyama, Satoshi Yasuda, Atsushi Hozawa
掲載誌:Circulation Journal
掲載日:2025年1月11日
DOI:https://doi.org/10.1253/circj.CJ-24-0780

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