腎機能と余暇・非余暇身体活動の関連に関する論文が国際科学誌BMC Nephrology誌に掲載されました。
これまで身体活動が良好な腎機能に関連することを示唆する研究が行われてきましたが、身体活動のドメイン(余暇・非余暇)に分けて分析したものはありませんでした。余暇の身体活動は非余暇に比べて心血管疾患リスクを低下させる可能性が指摘されており、今回腎機能においても余暇・非余暇で関連が異なるか検討することとしました。
今回、宮城県で実施された地域住民コホート調査参加者を対象とし、余暇・非余暇の身体活動と腎機能(シスタチンCで推定した推定糸球体濾過量)の関連を分析しました。結果、余暇の身体活動量が多いと高い腎機能と関連し、非余暇の身体活動量が多くても腎機能と明らかな関連はない、もしくは低い腎機能と関連していました。
本研究により非余暇余暇の身体活動が腎機能と関連する可能性を示唆しました。他の研究と合わせ、余暇時間をアクティブに過ごすことの重要性が明らかになることが期待されます。
書誌情報
タイトル:Associations between leisure time, non-leisure time physical activity, and kidney function in Japanese adults: A cross-sectional study
著者名:Ippei Chiba, Naoki Nakaya, Mana Kogure, Rieko Hatanaka, Kumi Nakaya, Sayuri Tokioka, Tomohiro Nakamura, Satoshi Nagaie, Soichi Ogishima, Taku Obara, Toshimi Sato, Nobuo Fuse, Yoko Izumi, Shinichi Kuriyama, Atsushi Hozawa
掲載誌:BMC Nephrology
掲載日:2024年10月16日
DOI: 10.1186/s12882-024-03813-6