ToMMoが行う日本人一般住民集団の全ゲノム情報の解析が、総計6.9万人分となりました。一般住民集団を対象とした大規模な全ゲノム解析としては世界有数の規模です。この6.9万人のうち5.4万人分の解析データをもとに、2023年6月26日、日本人全ゲノムリファレンスパネル54KJPNを日本人多層オミックス参照パネル(jMorp: Japanese Multi Omics Reference Panel)にて公開しました。
搭載データの詳細
6.9万人の全ゲノム情報
東北メディカル・メガバンク計画のコホート調査に参加した方々からご提供いただいたDNAを解析し、前回の2022年6月の公開時から、新たに約2万人分の全ゲノムの解析を完了しました。今回の解析データの追加は、官民共同10万人全ゲノム解析計画に基づくものであり、2021年3月に設立した「全ゲノム情報と医療・健康情報の統合解析コンソーシアム」からも大きな支援を受けています。解析したデータは、順次、全国の研究者に提供します。 解析データ個々の品質情報等は Sample Repository にまとめられています。
日本人全ゲノムリファレンスパネル54KJPN
6.9万人の全ゲノム情報から頻度が偏らないよう血縁関係にないと推定される5.4万人を抽出し、日本人全ゲノムリファレンスパネルを構築しました。過去のバージョンに搭載されたバリアントと比較すると下表のようになります。昨年6月に発表した、前バージョンの38KJPNと比較すると、検体数は1.6万人増、収録されたSNV・INDEL数はそれぞれ約1000万個、230万個増加しました。
SNV数 | INDEL数 | |
14KJPN | 106,705,823 | 13,130,321 |
38KJPN | 176,329,248 | 21,824,946 |
54KJPN | 187,086,901 | 24,193,448 |
なおこれに伴い、HLAパネル38KJPN-HLAを54KJPN-HLAに拡張しました。HLAパネルの説明はこちらをご覧ください。
jMorp: Japanese Multi Omics Reference Panel