2020年7月28日(火)、ToMMoが参画する未来型医療創成センター(INGEM)と、東北大学大学院薬学研究科の共催で、第2回 医薬品開発研究センターシンポジウム「酸化ストレスと創薬」を、オンラインで開催いたしました。
本シンポジウムは、東北大学薬学部・薬学研究科 医薬品開発研究センター(以下RCPD)の腎・代謝ストレスグループと、未来型医療創成センター(以下INGEM)の酸化ストレス脆弱性専門委員会の連携を高めるために、今回は、共通するキーワードとして「酸化ストレスと創薬」を選択し、企画されたものです。
また、東北大学大学院薬学研究科では、若手教員海外学会派遣プログラムを実施しており、領域の異なる複数の若手研究者を海外の学会に派遣し、連携を高める取り組みをしており、その報告会も兼ねています。
初めてのオンライン開催には教員、学生、研究者、製薬企業や行政機関など、学内外から160人を超える事前参加申込みがあり、当日も常時約120人の参加がありました。
招待講演では名古屋市立大学大学院薬学研究科 薬化学分野の川口充康講師より、NOやHNOの産生を光照射により誘導できる化合物の合成や、蛍光酵素基質の合成から、有機合成と生命科学との連携した研究成果をご紹介いただきました。
また、東北大学大学院医学系研究科 酸素医学分野 鈴木教郎准教授からは、腎機能障害の誘発における酸化ストレスならびに低酸素ストレス応答の寄与と、創薬との関連性についてわかりやすくご説明いただきました。
東北大学大学院薬学研究科4名からの発表では、衛生化学分野 平田祐介助教から、若手教員海外学会派遣プログラムにより派遣されたGordon Research Conference ”Oxygen Radicals” (2020年2月開催)への参加報告がありました。
シンポジウムでは、合成制御化学分野 笹野裕介講師からアルコールの酸化試薬による有機合成と生命科学の連携について、代謝制御薬学分野 堤良平助教、外山喬士助教、及び衛生化学分野 平田祐介助教より生体内の酸化還元システムに関わる最先端の研究成果と創薬への展開についてご説明いただきました。
RCPDには、脳作動薬グループ、免疫制御グループ、腎・代謝ストレスグループ、COVID-19対策研究グループがあり、INGEMの神経脆弱性専門委員会、免疫脆弱性専門委員会、血管脆弱性専門委員会、酸化ストレス専門委員会と共通する体制となっています。
今後も、さらに相互連携を高めるために、年2回程度のシンポジウムを開催する予定です。
関連リンク
東北大学薬学部・薬学研究科 医薬品開発研究センター
東北大学大学院薬学研究科
東北大学未来型医療創造卓越大学院プログラム
東北大学未来型医療創成センター