この度、地域住民コホート調査の詳細二次調査を地域支援多賀城センターで実施し、かつ家庭血圧計による家庭血圧測定と非接触型睡眠計による睡眠指標の測定を行った904名を対象とし、非接触型睡眠計を用いて1週間以上測定した睡眠効率の減少と家庭高血圧の有無との関連を検討した論文がHypertension Research誌に掲載されました。
この研究では、非接触型睡眠計を用いて1週間以上測定した睡眠効率の平均値が90%未満である場合を睡眠効率の低下と定義し、家庭血圧計を用いて3日間以上測定した朝の平均家庭血圧が135/85mmHg以上である場合または高血圧にて通院中の場合を家庭高血圧ありと定義しました。睡眠効率の低下と家庭高血圧の関連を多変量ロジスティック回帰分析で検討した結果、睡眠効率の低下が家庭高血圧と関連することがわかりました(オッズ比1.62、95%信頼区間1.15-2.28)。以上のことから、日本人において睡眠効率の改善が、血圧を低下する上で重要である可能性が示唆されました。
書誌情報
タイトル:Reduced sleep efficiency, measured using an objective device, was related to an increased prevalence of home hypertension in Japanese adults
著者名:Takumi Hirata, Tomohiro Nakamura, Mana Kogure, Naho Tsuchiya, Akira Narita, Ken Miyagawa, Kotaro Nochioka, Akira Uruno, Taku Obara, Naoki Nakaya, Hirohito Metoki, Masahiro Kikuya, Junichi Sugawara, Shinichi Kuriyama, Ichiro Tsuji, Shigeo Kure, Atsushi Hozawa
掲載誌:Hypertension Research
Published: 18 Sep 2019
DOI: 10.1038/s41440-019-0329-0
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