宮城県内の小中学生を対象にした地域こども長期健康調査のうち、2012-13シーズンと2014-15シーズンに実施した調査結果をもとに、三価不活化インフルエンザワクチンの有効性について解析した論文が Human Vaccines & Immunotherapeutics に掲載されました。
この研究では、各シーズン終了時に、インフルエンザワクチンの接種回数とインフルエンザ罹患の有無を、質問票を用いて調査しました。研究結果からは、1回以上接種した児は、未接種の児と比べて、インフルエンザの発症割合が低かったことがわかりました。(2012–13シーズン:15% vs 19%、オッズ比 0.77 [95%信頼区間 0.65–0.92];2014–15シーズン:24% vs 26%、オッズ比 0.88 [95%信頼区間 0.75–1.02])
年齢に応じた必要回数を接種した児と、必要回数を接種しなかった児を比べても、同様の結果でした。(2012–13シーズン:15% vs 19%、オッズ比 0.75 [95%信頼区間 0.62–0.89];2014–15シーズン:23% vs 26%、オッズ比 0.86 [95%信頼区間 0.74–1.00])
書誌情報
タイトル:Effectiveness of Seasonal Inactivated Influenza Vaccination in Japanese Schoolchildren: An Epidemiologic Study at the Community Level
著者名:Yasutaka Kuniyoshi, Taku Obara, Mami Ishikuro, Hiroko Matsubara, Masato Nagai, Keiko Murakami, Aoi Noda, Masahiro Kikuya, Shigeo Kure & Shinichi Kuriyama
掲載誌:Human Vaccines & Immunotherapeutics
Accepted author version posted online: 19 Aug 2019
DOI: 10.1080/21645515.2019.1655833