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新しい遺伝地図の構築に関する論文が掲載されました

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高山 順准教授と田宮 元教授らの研究グループは、ToMMoの三世代コホート調査の全ゲノムシークエンスデータを用いて、新しい遺伝地図を作成し、この研究成果が国際科学誌Clinical Geneticsに掲載されました。

遺伝地図は、父母からのゲノムの継承パターンをもとに作成したゲノムの地図の一種です。私たちは22組の常染色体を親から受け継ぎますが、この染色体は単純に子へ受け渡されるわけではありません。染色体は親から子への継承の際に「組換え」と呼ばれるプロセスを経て、新たな遺伝子の組み合わせを作り出します。この組換えによって、私たちの特徴に多様性が生まれます。
組換えの頻度を染色体上の距離として表したものが、今回構築した遺伝地図で、ToMMoが構築した公開データベースjMorp(Japanese Multi Omics Reference Panel; 日本人多層オミックス参照パネル)で2019年に公開された最初の遺伝地図をさらに高解像度にしたものです。

ToMMoの研究グループは、三世代コホート調査の全ゲノムシークエンスデータを分析して、高精細な日本人の遺伝地図を新しく構築しました。研究グループは、構築した遺伝地図が、従来の遺伝地図より正確な遺伝統計解析を可能にすることを示しました。この遺伝地図は、将来の遺伝研究にとって貴重な基盤を提供し、特に日本人の遺伝学的特徴を理解する上で、多くの解析に役立つと考えられます。
なお、今回の論文にかかる遺伝地図はjMorpで、2021年12月から公開されています。詳細はこちら

書誌情報

タイトル:A fine-scale genetic map of the Japanese population
著者:Jun Takayama, Satoshi Makino, Takamitsu Funayama, Masao Ueki, Akira Narita, Keiko Murakami, Masatsugu Orui, Mami Ishikuro, Taku Obara, the Tohoku Medical Megabank Project Study Group, Shinichi Kuriyama, Masayuki Yamamoto, Gen Tamiya
掲載誌:Clinical Genetics
掲載日:2024年5月8日
DOI:10.1111/cge.14536

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