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対象者の背景要因に基づく診断カットオフにヒートマップを使う方法の提唱についての論文が掲載

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対象者の背景要因によって病気をみつけるための検査の陽性反応的中度が変わることは、よく知られています(病気を持つ確率が高い者ほど陽性となったときに本当に病気がある確率が高くなり、低い者ほど低くなる)。その事象についてヒートマップを用いて表現し、健康診断等における効率的な運用について提案した論文がこの度、Scientific Report誌に掲載されました。

今回、アテネ不眠尺度を用いて抑うつ指標であるCES-D陽性との関連を調べ、たとえば精神疾患の自己申告がある者ではCES-D陽性率が50%になるアテネ不眠尺度が6.3点、そうでない者では8.8点と、 背景要因に応じて検査のカットオフを変えることが出来る可能性を示しました。その他の要因との組み合わせによって、CES-D陽性率50%点がどのように変化するかをヒートマップで示しています。この手法が健診の効率的な運用に貢献することを期待しています。
本研究は(株)豊田中央研究所との共同研究で実施されました。

※ヒートマップ:2次元データの個々の値を色や濃淡として、一目で見える化した可視化グラフ。

図:検査のカットオフとなるCES-D陽性率50%点(左)と75%点(右)を白色で可視化した2つのヒートマップ。横軸はアテネ不眠尺度の点数。各ヒートマップの左側には、背景要因の異なる対象者のサブグループ名を示す。右側のカラーバーは、CES-D陽性率(0~100%)を示す。

書誌情報

タイトル:Visualization of estimated prevalence of CES-D positivity accounting for background factors and AIS scores
著者:Takashi Matsuyama*, Akira Narita, Masaki Takanashi, Mana Kogure, Shuichi Sato, Tomohiro Nakamura, Hideo Nakane, Soichi Ogishima, Fuji Nagami, Naoki Nakaya, Kozo Tanno, Takao Imaeda and Atsushi Hozawa*
*Corresponding authours
掲載誌:Scientific Reports
掲載日:2022/10/21
DOI:10.1038/s41598-022-22266-1

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