2020年11月18日、知のフォーラムのテーマプログラムConstructing healthy society: the road from integrated biobank to real worldの一環として、オランダLifelinesの研究者を演者にお迎えし、ウェブシンポジウムを開催しました。
近年、ゲノム情報やメタボローム情報が前向きコホート研究で取り入れられるようになっています。東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo)とオランダのLifelinesで行っている国際共同研究についてや、それぞれのプロジェクトの進捗、そしてどのようにしてオミックス情報と健康情報を結び付け解析するのか、その結果をどうのようにして社会に還元していくのかについて議論しました。
ウェブシンポジウムは山本雅之機構長のご挨拶から始まり、Lifelines Deep(The University Medical Center Groningen)のJingyuan Yang–Fu教授が最初に講演しました。Fu教授の講演は、Lifelines Deepにおけるオミックス解析全般を紹介するもので、特徴的な腸内メタゲノム解析やメタボローム解析によるふんだんな最新データを交えたものでした。次の講演は、ToMMoの小柴生造教授から、最近アップデートされたデータベースjMorpの紹介を軸に、東北メディカル・メガバンク計画のコホート調査からの経時的なサンプルによるメタボローム解析の結果などが示されました。最後に、埼玉県立大学大学院保健医療福祉学研究科(ToMMo 客員教授)の中谷直樹教授からは、両コホートのデータを用いた比較研究の発表がありました。夫婦間で健康関係の指標がどのように相関しているかなど、日蘭間の類似と相違について興味深いデータが示されました。いずれの講演に対しても、活発な質疑が行われています。
最後にLifelines(The University Medical Center Groningen)のBart Scheerder氏より、ToMMoとLifelinesの長年にわたる協力を振り返ると共に今後の更なる協力を見据えた締めの言葉をいただき、このシンポジウムは幕を閉じました。
オンライン開催されたこの度のシンポジウムは、全世界から80名以上がアクセスし、聴講いただきました。
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知のフォーラム ウェブシンポジウム「How to utilize metabolome analysis in cohort studies?」開催のお知らせ(11/18)
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