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長鎖リードシークエンサーを用いた遺伝子発現解析に関する論文を発表しました

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大槻晃史助教らが執筆した長鎖リードシークエンサーを用いた遺伝子発現解析に関する論文が、国際科学誌Molecular and Cellular Biologyに掲載されました。

ヒトを含む多くの生物では、一つの遺伝子から複数種類の転写産物(転写産物アイソフォーム)が生じています。近年の次世代シークエンサーを用いた包括的な遺伝子発現の解析では、短鎖リード型シークエンサーが主に用いられています。しかしながら、一般に短鎖リード型シークエンサーは、遺伝子ごとの発現量は正確に解析できますが、出力するリードが短く(100塩基程度)、そのリードと転写産物アイソフォームとの対応づけが困難であるため、転写産物アイソフォーム毎の発現量を正確に見積もることが難しいという欠点がありました。
本研究では、一度に最大で10,000塩基程度のリード長を読み取ることができる技術である長鎖リード型シークエンサーを用いて遺伝子発現解析を行いました。これにより、長鎖リード型シークエンサーが、転写産物アイソフォームの正確な構造決定と定量において、極めて有用であることを実証しました。また、特にヒトの抗酸化遺伝子において、酸化ストレス応答時に優先して発現する転写産物アイソフォームを同定しました。

これらの結果により、酸化ストレス応答に重要な転写産物アイソフォームがカタログ化され、その機能解明が進むことが期待されます。

書誌情報

タイトル:Identification of dominant transcripts in oxidative stress response by a full-length transcriptome analysis
著者:Akihito Otsuki, Yasunobu Okamura, Yuichi Aoki, Noriko Ishida, Kazuki Kumada, Naoko Minegishi, Fumiki Katsuoka, Kengo Kinoshita, Masayuki Yamamoto
掲載誌:Molecular and Cellular Biology
掲載日:2020年11月9日
DOI: 10.1128/MCB.00472-20

 

関連リンク

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