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妊娠に伴う血漿アミノ酸プロファイルを個人間および時系列変化を考慮し、詳細に解析した論文が日本医用マススペクトル学会のofficial JournalであるMedical Mass Spectrometryに掲載

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地域医療支援部門長の菅原準一教授の研究グループは、妊娠に伴う血漿アミノ酸プロファイルを個人間および時系列変化を考慮して詳細に解析し、論文が日本医用マススペクトル学会のofficial JournalであるMedical Mass Spectrometryに掲載されました。

本研究は、東北大学病院産婦人科を受診した正常妊娠女性を対象に、1か月ごとの妊娠中の血漿アミノ酸プロファイルの変動、およびアミノ酸遺伝子の一塩基多型の影響を解析したものです。その結果、個人間のばらつきや妊娠経過における変動を加味した精緻な統計解析によって、妊娠経過とともに増加、減少するアミノ酸の濃度推移を明らかにしました。さらに、グリシン、アスパラギン、プロリンについては、遺伝子の一塩基多型の影響を解析し、特にグリシンにおいて有意な影響を見出しました。
これまで、妊娠中の血漿アミノ酸プロファイルの変動について、個人間のばらつきを考慮した統計解析例の報告はなく、妊娠中のアミノ酸濃度が遺伝子の一塩基多型の影響を受けることを初めて報告した成果となります。

本研究により、胎児発育に大きな影響を与える妊娠母体の血漿アミノ酸プロファイルを評価する場合、一塩基多型による遺伝的背景を考慮すべきことを示唆するものであり、将来の妊婦を対象とした個別化予防・医療の開発につながる成果が期待されます。

書誌情報

タイトル:Longitudinal plasma amino acid profiling with maternal genomic background throughout human pregnancy
著者名:Matsuyuki Shirota, Daisuke Saigusa, Riu Yamashita, Yasutake Kato, Mitsuyo Matsumoto, Junya Yamagishi, Noriko Ishida, Kazuki Kumada, Yuji Oe, Hisaaki Kudo, Junji Yokozawa, Yoko Kuroki, Ikuko Motoike, Fumiki Katsuoka, Masao Nagasaki, Seizo Koshiba, Keiko Nakayama, Osamu Tanabe, Jun Yasuda, Shigeo Kure, Kengo Kinoshita, Hirohito Metoki, Shinichi Kuriyama, Nobuo Yaegashi, Masayuki Yamamoto, Junichi Sugawara
掲載誌:Medical Mass Spectrometry
Published online: June 2020
DOI: 10.24508/mms.2020.06.001


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