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Channel: 東北メディカル・メガバンク機構
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日本疫学会で三世代コホート調査の研究成果を発表しました

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2020年2月20日~22日に京都市で開催された第30回 日本疫学会学術総会において、三世代コホート調査の研究成果を発表しました。

発表内容のポイント

・東北メディカル・メガバンク計画において、三世代コホート調査の参加者を対象に、妊娠前・妊娠中・出産後の妊婦自身および児の健康状態について解析した結果、妊娠前後を含めた妊婦に対する時期ごとの適切な支援、および生まれてきた児への今後の支援の重要性が明らかになった。
・妊娠前のBody Mass Index(BMI)が低い妊婦から生まれた児は低出生体重児である割合が高かった。妊娠前・妊娠中・出産後すべての段階における健康状態が、児の健康状態と関連することが明らかになった。
・低出生体重児を出産する割合が、東日本大震災の1年前に妊娠初期であった妊婦と比較して、震災時に妊娠初期であった妊婦では高い傾向にあり、震災1年後に妊娠初期であった妊婦では有意に高かった。震災後のストレスの多い環境が継続していたこと、震災直後の専門家による手厚い支援が時間の経過とともに薄くなったことが理由として推測される。

概要

東北メディカル・メガバンク計画では三世代コホート調査に参加された妊婦に対し、妊娠中の本人の状態のみならず、出産後も本人の状態および生まれてきた児に関しベースライン調査および追跡調査を実施しています。東北大学東北メディカル・メガバンク機構分子疫学分野の栗山 進一教授らの研究グループは、妊婦自身が回答した調査票から得られたデータを解析した結果、妊娠前・妊娠中・出産後の社会環境・健康状態を明らかにするとともに、それらが児の健康状態と関連することを明らかにしました。

今回明らかになったのは下記の項目です。
[妊娠前]
・妊娠前からの葉酸サプリメントの摂取割合は諸外国と比較すると未だに低値で、食事からの葉酸摂取量は国の推奨する480μg/日を下回る妊婦が大半であった。
・妊娠前のBMIが高い妊婦は妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病になる割合が高く、妊娠前のBMIが低い妊婦から生まれた児は低出生体重である割合が高かった。
[被災の影響]
・低出生体重児を出産する割合が、東日本大震災の1年前に妊娠初期であった妊婦と比較して、震災時に妊娠初期であった妊婦では高い傾向にあり、震災1年後に妊娠初期であった妊婦では有意に高かった。

詳細(PDF)

日本疫学会で発表する小原 拓准教授(三世代コホート室 副室長)

関連リンク

第30回日本疫学会学術総会にブース出展しました(2/21~2/22)


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