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Channel: 東北メディカル・メガバンク機構
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日本人集団の遺伝的な類縁性を確認する論文が掲載されました

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東北大学東北メディカル・メガバンク機構 山本雅之機構長らは、構築した「日本人全ゲノムリファレンスパネル」の1,070人分(宮城県在住者)と比較するために、岩手医科大学いわて東北メディカル・メガバンク機構が収集した岩手県在住者136人分、京都大学ながはま0次コホートが収集した滋賀県在住者39人分、国立がん研究センター及び高知大学が次世代多目的コホート「JPHC-NEXT」で収集した高知県在住者35人分について高精度全ゲノム解読を実施しました。その結果、遺伝子多型の類縁性において、「日本人全ゲノムリファレンスパネル」と上記日本の他地域ともに、比較した他の東アジアの民族集団とは一定の距離を示す、類縁の集団を形成することが示されました。

今回、解析した他地域在住者の遺伝子多型の存在推定(インピュテーション)を「日本人全ゲノムリファレンスパネル」を用いて実施した場合、国際的な多民族リファレンスパネルに比べて高精度に予測可能なことが明らかになりました。

宮城県において1,000人以上の全ゲノム解析情報を収集することで、日本の他地域の住民がもつ主要な遺伝子多型の収集できることがわかり、当計画がこれまで構築してきた日本人全ゲノムリファレンスパネルには広範な有用性があり、東北における研究が日本全国に貢献し得ることが示されました。

本研究は、文部科学省ならびに日本医療研究開発機構(AMED)による東北メディカル・メガバンク計画等の支援により実施され、他地域在住者の解析については、岩手医科大学いわて東北メディカル・メガバンク機構、京都大学大学院医学研究科、国立がん研究センター社会と健康研究センター、高知大学医学部との共同研究として行われました。

詳細

【掲載論文】
Regional genetic differences among Japanese populations and performance of genotype imputation using whole-genome reference panel of the Tohoku Medical Megabank Project
Jun Yasuda, Fumiki Katsuoka, Inaho Danjoh, Yosuke Kawai, Kaname Kojima, Masao Nagasaki, Sakae Saito, Yumi Yamaguchi-Kabata, Shu Tadaka, Ikuko N. Motoike, Kazuki Kumada, Mika Sakurai-Yageta, Osamu Tanabe, Nobuo Fuse, Gen Tamiya, Koichiro Higasa, Fumihiko Matsuda, Nobufumi Yasuda, Motoki Iwasaki, Makoto Sasaki, Atsushi Shimizu, Kengo Kinoshita, Masayuki Yamamoto
BMC Genomics 201819:551
Published: 24 July 2018

関連リンク

日本人全ゲノムリファレンスパネル

3.5KJPNv2以降↓

3.5KJPN以前まで(1,070人はこちら)↓


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