東北大学東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo)山本雅之機構長率いる研究チームは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同研究のもと、国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」にてマウスを飼育し、宇宙環境におけるほ乳類への影響を研究するミッションを4月4日から5月5日まで31日間実施しました。
このミッションについての記者説明会を2018年5月24日(木)JAXA東京事務所にて行いました。
説明会では山本機構長とJAXAの有人宇宙技術部門きぼう利用センター技術領域主幹 芝 大氏が登壇し「宇宙ストレスにおける環境応答型転写因子のNrf2役割」について説明と解析速報を行いました。
まず、
・ 遺伝子ノックアウトマウスの長期宇宙滞在とそこからの全数生存帰還
・ 軌道上でマウスの微量採血を実施し継時的な変化を記録したこと
の二つが世界初の成果であることを紹介しました。
また、速報として成長期にもかかわらず遺伝子ノックアウトマウスの体重増加に抑制、脂肪量は減少の傾向にあったことを報告しました。
これらの結果をもとに今後研究を進め、「健康長寿」につながる「個別化医療」「個別化予防」の実現を目指します。
山本機構長は、宇宙空間でマウスにより「からだ」の研究ができる時代になったことを「Decade of Space Mouse」として表現し、宇宙実験の新たな幕開けを宣言しました。
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質問に答える山本機構長(左)
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挨拶する JAXA 芝 大氏(右)
関連リンク
国際宇宙ステーション 日本実験棟「きぼう」における小動物飼育ミッションについて
世界初、遺伝子ノックアウトマウス(特定遺伝子を欠失したマウス)の全数生存帰還に成功~国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」より~