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第2回ゲノム・オミックス連携推進セミナー開催のお知らせ(2月23日)

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ToMMoゲノムプラットフォーム連携センターの主催による第2回ゲノム・オミックス連携推進セミナーを、下記の通り開催致します。オープンなセミナーですので、学外、学生の方々を含め、ご興味のある方はどなたでもご参加頂けます。本セミナー・シリーズの目的は、ゲノム・オミックス研究の最先端でご活躍の先生方 をお招きして、セミナーや意見交換を通じて、ToMMoと全国の研究者との連携・協力を促進することにあります。詳細についてご質問等がありましたら下記までご連絡ください。

・日時:2月23日(木)14:00~15:30
・場所:東北メディカル・メガバンク棟 3階 大会議室
・演題:口腔マイクロバイオーム研究の10年の道のり
・講師:山下 喜久 教授(九州大学大学院歯学研究院 口腔保健推進学講座 口腔予防医学分野)
・連絡先:芳賀道子 contact*gpc.megabank.tohoku.ac.jp(*を@に変えて下さい)

・セミナー要旨: 
従来のReductionismを中心とした研究に加え、Holismの観点からの真理の追求の重要性が近年高まっており、細菌学の分野でもEcologicalな研究に大きな注目が集まっている。歯学においても、特定の病原性細菌に焦点を絞った歯科疾患の病因論の追求から、口腔マイクロバイオームのDysbiosisが病態の進展に少なからず影響することを踏まえた新規の病因論解明の時代に移ろうとしている。純粋な系にこそサイエンスの真髄が存在すると信じてタンパク質の精製に血眼になり、クローニング技術の応用によって、すべての疑問が一気に解明されるであろうと思い込んでいた大学院生時代の思いを考えると隔世の感がある。
このような時代背景の中、我々の研究室で口腔マイクロバイオームの解析を目指したのは僅かに10年前である。マイクロバイオーム研究に着手した当時は、次世代シーケンサーを使うことすら夢のような時代であり、ここ10年間でマイクロバイオーム研究の研究環境は激変している。しかしながら、我が国における口腔マイクロバイオーム研究は世界に比較するとそれほど進んでいないのが現状である。本邦における口腔マイクロバイオーム研究においては、フロントランナーとして様々な研究に挑戦してきた自負心はあるが、いずれも着手したばかりの未完成作品である。
したがって、これまでの10年の我々の経験してきた紆余曲折な取り組みを紹介することしかできず、纏まった研究成果として皆様に満足いただける自信はない。しかしながら、我々の経験が口腔マイクロバイオームに取り組んでいるあるいは取り組もうとしている研究者に、何かしらの参考になればと願っている。

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東北メディカル・メガバンク機構
ゲノムプラットフォーム連携センター
副センター長
田邉 修


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