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子どもの2歳時点でのスクリーンタイムと3歳時点での行動特性との関連を検討した論文が掲載

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三世代コホート調査のデータを用いた、子どもの2歳時点でのスクリーンタイム (ST)※1と3歳時点での行動特性との関連を検討した論文がJournal of Public Health誌に掲載されました。

テレビやスマートフォン、タブレットなどのデジタルデバイスを視聴する時間であるSTと子どもの行動特性との関連が先行研究において報告されてきましたが、子どものSTが複数存在する行動特性の尺度のうち、全ての尺度と関連するのか、または特定の尺度と関連するのかは明らかではありませんでした。

本研究では東北メディカル・メガバンク計画三世代コホート調査に参加している7,207名の子どもを対象に、2歳時点でのSTとCBCL (Child Behavior Checklist for Ages 1½–5)※2を用いて評価された3歳時点での8つの尺度 (外向問題、注意の問題、攻撃的行動、内向問題、情緒反応、身体愁訴、不安・抑うつ、ひきこもり)における行動特性との関連を調査しました。結果として、2歳時点でのSTは、3歳時点での情緒反応と攻撃的行動における行動特性と関連していました。

本研究では子どものSTが全ての行動特性の尺度と関連するのではなく、特定の行動特性の尺度と関連していることを示しました。また、示された関連は因果関係について何ら示したものではありません。本研究は今後のSTと行動特性に関する議論において、行動特性の尺度別に検討する必要性を提示するものであり、子どものSTとその後の行動特性との因果関係を示すものではありません。

※1 スクリーンタイム:テレビや DVD、ゲームなどの画面(スクリーン)を備えたデバイスの使用に費やされた時間のこと。本研究では下記の質問項目を対象としている。
「ふだんの 1 日のお子さんのテレビや DVD・テレビゲーム・ネットゲーム(携帯・タブレットも含む)の利用時間」。
※2 CBCL: 子どもの行動チェックリスト。子どもの感情的、行動的、社会的側面を測定し、行動特性を把握するために広く用いられている尺度であり、対象の子どもをよく知っている親などの保護者が回答する。1歳半から5歳までが対象のCBCL1½–5と、6歳から18歳までが対象のCBCL6-18の2種類がある。

書誌情報

タイトル:Prospective associations of screen time at age 2 with specific behavioral subscales at age 3: a cohort study
著者:Ippei Takahashi, Taku Obara, Mami Ishikuro, Masatsugu Orui, Aoi Noda, Genki Shinoda, Fuji Nagami, Atsushi Hozawa, Tomoko Nishimura, Kenji J. Tsuchiya, Shinichi Kuriyama
掲載誌:Journal of Public Health
掲載日:2024年9月11日
DOI:10.1093/pubmed/fdae240

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