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食物摂取頻度調査票(FFQ)における食品群摂取量の妥当性・再現性の検証に関する論文がJournal of Epidemiology に掲載

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東北メディカル・メガバンク(TMM)計画では、コホート調査で食物摂取頻度調査票(Food Frequency Questionnaire: FFQ)を用いています。

FFQは、摂取した食品の重さを正確に秤量する方法ではないため、妥当性(FFQがゴールドスタンダードとしての秤量食事記録と同等の食事評価をなし得るか)、再現性(同じ対象者に同じFFQによる調査を繰り返し行った場合に、摂取量がどの程度一致するかという度合い)の2つの指標により精度を検証する必要があります。TMM計画では、国立がん研究センターにより開発され妥当性・再現性が確認されたFFQをもとに、独自の修正(各食物に対して「体質的に食べられない/飲めない」という選択肢を加えた)を施したFFQ(以下、TMM-FFQという)を用いています。

TMM-FFQについても改めて妥当性・再現性の確認が必要であったことから、本研究において、宮城県内に居住する男性89名、女性124名を対象に、TMM-FFQの妥当性と再現性を検討しました。

12日間秤量食事記録から計算された食品群摂取量とTMM-FFQから計算された食品群摂取量との相関についてSpearmanの順位相関係数を算出したところ、相関係数は多くの食品群で0.40以上であり、21食品群全体での中央値は、男性で0.49、女性で0.45と中程度以上の妥当性を示しました。

2回のTMM-FFQから計算された食品群摂取量の間の相関についてSpearmanの順位相関係数を算出したところ、相関係数は多くの食品群で0.50以上であり、21食品群全体での中央値は、男性で0.60、女性で0.51と中程度以上の再現性を示しました。

以上より、食品群の摂取量に関し、TMM-FFQは疫学研究を行うために必要なある程度の妥当性・再現性があることが明らかになりました。この結果は、今後、東北メディカル・メガバンク計画のコホート調査において食品群の摂取量と健康状態との関連を検討する際の重要な基礎資料になると考えられます。

書誌情報

タイトル:Validity and reproducibility of food group intakes in a self-administered food frequency questionnaire for genomic and omics research: the Tohoku Medical Megabank Project
著者名:Keiko Murakami, Junko Ishihara, Ribeka Takachi, Shiori Sugawara, Misato Aizawa, Ippei Takahashi, Taku Obara, Mami Ishikuro, Aoi Noda, Mako Ogino, Yuchie Hoshina, Kumiko Kito, Misako Nakadate, Sachiko Maruya, Tomoka Matsuno, Yudai Yonezawa, Takahiro Yamashita, Shigenori Suzuki, Masayuki Yamamoto, Shinichi Kuriyama
掲載誌:Journal of Epidemiology
早期公開日:2024年8月3日
DOI:10.2188/jea.JE20240064

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