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出生三世代ゲノムコホート研究における妊婦の妊娠前および妊娠中の医薬品使用状況に関する論文が掲載

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出生三世代ゲノムコホート研究における妊婦の妊娠前および妊娠中の医薬品使用状況に関する論文がEuropean Journal of Clinical Pharmacology誌に掲載されました。

妊娠中の医薬品・サプリメント等の使用の安全性に関する情報は世界的にも少なく、家系情報およびゲノム情報を考慮して妊娠中の医薬品使用の安全性を評価することが可能な基盤はありませんでした。そこで、世界初の出生三世代ゲノムコホートである三世代コホート調査のデータを用いて、妊娠前および妊娠中の女性の医薬品使用状況を明らかにしました。

医薬品の使用時期を、
・「妊娠1年前から妊娠判明まで」(妊娠判明前)
・「妊娠判明から母親登録時調査票回答時点まで」(妊娠判明後妊娠初期)
・「前回調査票回答から母親中期用調査票回答時点まで」(妊娠中期)
の3つに分類し、各期間における医薬品使用状況を集計しました。各期間に医薬品を使用していた妊婦は、妊娠判明前は49.0%、妊娠判明後妊娠初期は52.1%、妊娠中期は58.4%でした。使用頻度が高かった医療用医薬品は、妊娠診断前はロキソプロフェンナトリウム水和物(5.5%)、妊娠判明後妊娠初期では酸化マグネシウム(5.9%)、妊娠中期ではリトドリン塩酸塩(10.5%)でした。妊娠中の使用による安全性のエビデンスが十分とは言えない医療用医薬品の使用も認められましたが、その多くは妊娠判明後に使用の中止や減量がされていました。

出生ゲノムコホート研究において、妊娠中に使用される医薬品の安全性や有効性についての研究が進むことが期待されます。

書誌情報

タイトル:Medication use before and during pregnancy in Japan: the Tohoku Medical Megabank Project Birth and Three-Generation Cohort Study
著者名:Aoi Noda, Taku Obara, Matsuyuki Shirota, Fumihiko Ueno, Fumiko Matsuzaki, Rieko Hatanaka, Ryo Obara, Kei Morishita, Genki Shinoda, Masatsugu Orui, Keiko Murakami, Mami Ishikuro, Shinichi Kuriyama
掲載誌:European Journal of Clinical Pharmacology
早期公開日:17 April 2024
DOI:10.1007/s00228-024-03685-7

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