ToMMoは2023年8月28日、日本人多層オミックス参照パネル(jMorp: Japanese Multi Omics Reference Panel)に搭載するデータを拡張・追加しました。詳細は以下をご覧ください。
搭載データの拡張(メタボローム)
NMR
NMRによる45種類の代謝物の測定データを、約8千人分追加して4.9万人としました。すでに公開している妊婦のデータを加えると6.1万人となりました。
MS
LC-MS/MSによる標的メタボローム解析は、これまでAbsoluteIDQ® p180 Kit とMxP Quant 500(いずれもBiocrates 社製)によるものがあり、MxP Quant 500は2種類の機器(TQ-S, TQ-XS)で測定していました。
今回、初期にTQ-Sで解析していた検体について、より高性能な後継機種であるTQ-XSで再解析しました。再解析の対象は、ToMMoが行うコホート調査のベースライン調査(2013年5月~2017年3月までに行った一回目の調査)分約4,700検体、詳細二次調査分約1,300検体です。
搭載データ種別の追加(メタボローム・トランスクリプトーム・メタゲノム・ゲノム)
メタボローム
食後経過時間
Metabolome 2022のデータセットを対象に、最後に食事してからの経過時間毎による、NMRとMSで解析した代謝物濃度を60代を対象にあわせて100人から最大1万人について、男女別にグラフ化しました。なお対象人数は解析プラットフォームによって異なります。表示例
年代・男女毎の基準値
Metabolome 2022のデータセットを対象に、NMRで解析した42種類の代謝物の濃度について、妊婦以外の対象者約29,000人について5歳毎の年代別、男女別に平均値、標準偏差値、中央値を公開しました。表示例
全血トランスクリプトーム
全血試料をRNA-seq解析して得られた遺伝子発現量情報を公開しました。遺伝子毎に、発現量の平均値と標準偏差値を男女別で掲載しています。対象はコホート調査のベースライン調査で収集した30代と60代の約550人分です。表示例
メタゲノム(腸内細菌叢)
ショットガンメタゲノムシークエンス解析で得られた腸内細菌叢情報を公開しました。階層別の各系統分類名(Taxonomy)について、ヒト腸内における相対存在量を年代別、男女別、便性状別に掲載しています。対象は戦略的イノベーション創造プログラムで収集した糞便試料315人分です。表示例
参考:戦略的イノベーション創造プログラムで収集した糞便試料315検体分譲のプレスリリース
ゲノム(CNV・LD情報など)
CNV (JCNVv1)
54KJPN対象中48Kを対象に、コピー数多型(Copy Number Variation:CNV)の位置情報とコピー数の頻度情報を公開しました。表示例
LD情報
54KJPNと8.3KJPNを対象に、共起関係にあるバリアントペアとr2値(相関の強さ)を公開しました。表示例
その他
遺伝子毎にSNV/INDELの密度を色の濃淡で表したパネルを追加(表示例)、またSNV/INDEL毎にタンパク質への影響度予測情報(SIFT)をバリアントテーブルに追加(表示例)しました。
jMorp: Japanese Multi Omics Reference Panel