東北メディカル・メガバンク(TMM)計画における遺伝情報回付事業において、BRCA1またはBRCA2という遺伝子に生まれつき変化があり、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、膵臓がんなどに罹患しやすくなる遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)の遺伝情報について、コホート調査の参加者に回付(返却)するパイロット研究を行い、その成果が2022年9月26日、Breast Cancer誌電子版に掲載されました。
本研究は、一般住民を対象とする大規模なコホート調査において参加者の健康に重要な影響を与える情報を回付する先進的な取組について、そのプロトコルや調査票による心理的な影響の解析なども含めて扱っています。
ToMMoでは、コホート調査に参加している方の全ゲノム解析を大規模に進めており、遺伝情報回付事業にも引き続き取り組んでいきます。
書誌情報
タイトル:Returning individual genomic results to population-based cohort study participants with BRCA1/2 pathogenic variants
著者:Kinuko Ohneda, Yohei Hamanaka, Hiroshi Kawame, Nobuo Fuse, Fuji Nagami, Yoichi Suzuki, Yumi Yamaguchi-Kabata, Muneaki Shimada, Atsushi Masamune, Yoko Aoki, Takanori Ishida & Masayuki Yamamoto
掲載誌:Breast Cancer
掲載日:2022年9月26日
DOI:10.1007/s12282-022-01404-7