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地域住民コホート調査をもとにした脂肪量指数と除脂肪量指数の組み合わせと頸動脈IMTに関する論文が掲載

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東北メディカル・メガバンク計画地域住民コホート調査をもとにした脂肪量指数と除脂肪量指数の組み合わせと頸動脈内膜中膜肥厚(Intima Media Thickness, IMT)に関する論文がJournal of Atherosclerosis and Thrombosis誌に掲載されました。

動脈硬化の指標としてIMTが用いられており、Body Mass Index(BMI)*が高いほどIMTが肥厚することが報告されています。しかし、BMIは体組成(脂肪量や筋肉)を区別することができません。脂肪量は脂質や血圧、血糖値の悪化を引き起こすことが知られており、筋肉や臓器、骨などを含む除脂肪量は心拍出量や高血圧と関連することが報告されています。しかし、脂肪量、除脂肪量の両者を考慮してIMTとの関連を検証した報告はありませんでした。本研究では脂肪量を身長の2乗で除した脂肪量指数と、除脂肪量を身長の2乗で除した除脂肪量指数の四分位(小さい順に並べ、均等に4つの群に分けたもの)の組み合わせとIMTとの関連を検討しました。

本研究において、除脂肪量指数が高いほどIMTの値が高いことが明らかになりました。一方で、脂肪量指数とIMTとの間に関連は確認されませんでした。これまで、IMTは動脈硬化の指標として用いられておりましたが、除脂肪量の高い代謝要求に伴う血圧の上昇による血管壁の肥厚のような血行動態の生理学的な適応も示している可能性が示唆されました。

*Body Mass Index(BMI)(体重(kg)を身長(m)の2乗で割った指標、体格の指標として広く用いられる)

書誌情報

タイトル:Associations between the Combined Fat Mass Index and Fat-Free Mass Index with Carotid Intima-Media Thickness in a Japanese Population: The Tohoku Medical Megabank Community-Based Cohort Study
著者名:Masato Takase, Tomohiro Nakamura, Naoki Nakaya, Mana Kogure, Rieko Hatanaka, Kumi Nakaya, Ikumi Kanno, Kotaro Nochioka, Naho Tsuchiya, Takumi Hirata, Yohei Hamanaka, Junichi Sugawara, Kichiya Suzuki, Nobuo Fuse, Akira Uruno, Eiichi N Kodama, Shinichi Kuriyama, Ichiro Tsuji, Shigeo Kure, Atsushi Hozawa
掲載誌:Journal of Atherosclerosis and Thrombosis
掲載日:26 May 2022
DOI:10.5551/jat.63523

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