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地域住民コホート調査をもとにしたがんサバイバーと非サバイバーにおける喫煙者・飲酒者の割合と他国の先行研究と比較した論文がCancer Medicine誌に掲載

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東北メディカル・メガバンク計画地域住民コホート調査をもとにしたがんサバイバー(生存者・既往者)と非サバイバーにおける喫煙者および飲酒者の割合(有病率)を比較し、その結果を他国の先行研究と比較した論文が2021年12月1日にCancer Medicine誌に掲載されました。

喫煙と飲酒は、がんサバイバーにおける二次がん発症と全死因の死亡リスク上昇と関連があることが報告されています。しかし、日本ではこれまで、がんサバイバーと非サバイバーにおける喫煙者と飲酒者の割合にフォーカスした報告はありませんでした。本研究では、日本人のがんサバイバーと非サバイバーにおける喫煙者および飲酒者の割合を比較し、その結果を無作為標本を用いた他国の先行研究と比較しました。

本研究において、日本人のがんサバイバーにおける喫煙者や飲酒者の割合が男性で相当程度高いことが明らかになりました(男性:喫煙者18.8%、飲酒者74.4%)。また、がんサバイバーにおける喫煙者と飲酒者の割合は、非サバイバーの割合よりそれほど低くはありませんでした。また、無作為標本を用いた欧米の先行研究は、本研究とおおむね同様の結果でした。がんサバイバーへの禁煙や飲酒に対する取り組みの重要性が示唆されました。

書誌情報

タイトル : The prevalence of current smokers and alcohol drinkers among cancer survivors and cancer-free persons in the Japanese population: a comparison with nationally representative surveys in other countries
著者名 : Yuka Nishimoto, Yoshitaka Tsubono, Mana Kogure, Tomohiro Nakamura, Fumi Itabashi, Naho Tsuchiya, Naoki Nakaya, Kozo Tanno, Junichi Sugawara, Shinichi Kuriyama, Shigeo Kure, Ichiro Tsuji, Atsushi Hozawa
掲載誌 : Cancer Medicine
掲載日 : 01 December 2021
DOI : 10.1002/cam4.4364

がんサバイバー:がんと診断されたことのある人。今回の研究では、調査で用いた質問票で、医師からがんと診断されたことのある人をがんサバイバーと定義しました。これは欧米の先行研究と基本的に同様の定義です。

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