12月10日(金)、東北メディカル・メガバンク計画における統合データベースdbTMMの構築の論文が Human Genome Variation誌に掲載されました。
当計画では、多因子疾患を引き起こす遺伝要因、環境要因を明らかにし、個別化予防を実現するために、15万人の前向きコホート研究とゲノム・オミックス解析に取り組んでいます。コホート調査で収集した健康調査情報、臨床情報、生体試料を解析して得られたゲノム・オミックス情報の情報をバイオバンクに収載し、分譲を通じてゲノム医療の研究開発に供されます。
本論文では、当計画の157,191人の大規模な健康調査情報、ゲノム・オミックス情報、臨床情報の統合データベースdbTMMについて発表しました。dbTMMは、10万人以上の、個人のゲノム情報の個々のバリアント情報、コホートの健康調査情報、臨床情報を統合するデータベースとしては世界的にも類を見ないものです。dbTMMにより、ゲノムワイドな遺伝要因と環境要因の両方でコホートを層別化することが可能となります。dbTMMはゲノムコホートの大規模データを前向きに解析できる研究開発プラットフォームとしてのデータベースで、保有する情報は、様々な研究への利活用を通じ日本の次世代医療の発展に役立つものと期待されます。
書誌情報
タイトル:dbTMM: an integrated database of large-scale cohort, genome and clinical data for the Tohoku Medical Megabank Project
著者名:Soichi Ogishima, Satoshi Nagaie, Satoshi Mizuno, Ryosuke Ishiwata, Keita Iida, Kazuro Shimokawa, Takako Takai-Igarashi, Naoki Nakamura, Sachiko Nagase, Tomohiro Nakamura, Naho Tsuchiya, Naoki Nakaya, Keiko Murakami, Fumihiko Ueno, Tomomi Onuma, Mami Ishikuro, Taku Obara, Shunji Mugikura, Hiroaki Tomita, Akira Uruno, Tomoko Kobayashi, Akito Tsuboi, Shu Tadaka, Fumiki Katsuoka, Akira Narita, Mika Sakurai, Satoshi Makino, Gen Tamiya, Yuichi Aoki, Ritsuko Shimizu, Ikuko N. Motoike, Seizo Koshiba, Naoko Minegishi, Kazuki Kumada, Takahiro Nobukuni, Kichiya Suzuki, Inaho Danjoh, Fuji Nagami, Kozo Tanno, Hideki Ohmomo, Koichi Asahi, Atsushi Shimizu, Atsushi Hozawa, Shinichi Kuriyama, the Tohoku Medical Megabank Project Study Group, Nobuo Fuse, Teiji Tominaga, Shigeo Kure, Nobuo Yaegashi, Kengo Kinoshita, Makoto Sasaki, Hiroshi Tanaka & Masayuki Yamamoto
掲載誌:Human Genome Variation
掲載日:2021年12月10日
DOI:10.1038/s41439-021-00175-5
関連リンク
東北メディカル・メガバンク 統合データベースdbTMMカタログ
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