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本態性高血圧のリスク因子としてのナトリウム/カリウム(Na/K)比についての総説が日本循環器病予防学会誌に掲載

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当機構の小暮真奈助教、寳澤篤教授、ならびに京都大学大学院医学研究科附属ゲノム医学センターの田原康玄特定教授が協力して執筆した本態性高血圧のリスク因子としてのナトリウム/カリウム(Na/K)比についての総説が、2020年9月発行の日本循環器病予防学会誌第55巻第2号に掲載されました。

ナトリウムは血圧を高める一方で、野菜や果物などに含まれているカリウムは血圧を下げる効果があることが報告されています。このことからも近年、血圧に対する影響を評価するにあたってはナトリウムとカリウムの比(Na/K比)が有用である可能性が高いと言われています。ここ数年、Na/K比に関する疫学研究が盛んに行われており、本総説では、ToMMoやながはまコホートでの研究成果を中心に、小暮真奈助教がNa/K比に関する最新の知見を紹介しました。

滋賀県長浜市民12,000人を対象とした「ながはまコホート」では、健康診査時の随時尿ナトリウム排泄量と血圧が正の相関を示し、それとは独立してカリウム排泄量は血圧と負の関連を示していたこと、当機構とオムロンヘルスケア社との共同研究の成果報告で尿Na/K比の単日測定と比べ、尿Na/K比の複数日測定で、高血圧との関連をより鋭敏に示したことが明らかとなったこと等を紹介しております。
また、当機構および東北大学産学連携機構イノベーション戦略推進センター革新的イノベーション研究プロジェクト(COI東北拠点)からの成果報告で、宮城県内の一部の自治体の特定健康診査や特定保健指導に尿Na/K比測定を導入した結果、特定健康診査時に測定した尿Na/K比高値と高血圧との関連が認められたことや特定保健指導前後尿Na/K比や血圧が低下したことについても紹介しております。

書誌情報

雑誌名:日本循環器病予防学会誌 第55巻第2号(9月発行)
タイトル:本態性高血圧のリスク因子としてのナトリウム/カリウム(Na/K)比
著者:小暮真奈、田原康玄、寳澤篤
カテゴリ:総説
掲載ページ:P.114 – P.123

 

関連リンク

“ナトカリ比測定”が集団に対する高血圧対策に有効な可能性を確認 ~塩と野菜の摂取バランスと血圧との関連を確認~【プレスリリース】

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