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ヒト肺がん細胞の多層オミックス解析からNrf2活性に関連する新たな診断マーカー候補分子を同定:国際学術誌 Cancer Science 誌に掲載

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ゲノム解析部門の、三枝大輔講師、元池育子准教授、齋藤さかえ講師、本橋ほづみ教授、山本雅之教授らは、ヒト非小細胞性肺がん検体から樹立された細胞株(88種)を培養し、得られた細胞抽出成分とその培養上清を用い、エクソーム、トランスクリプトームおよびメタボローム解析を実施することで、がんの悪性化への関連が示されているNrf2活性関連遺伝子発現に相関する代謝物を新たに同定することに成功しました。新たに同定された非小細胞性肺がん診断マーカー候補となる代謝物は、ヒト血液中からも検出される可能性が考えられることから、今後、未来型医療で期待されている個別化診断への臨床応用が期待されます。また、本研究はバイオインフォマティクス技術を駆使した多層オミックス解析が大きく貢献しており、今後のコホートあるいは疾患検体を用いたリスク因子の解析やバイオマーカー探索研究に広く応用されることも期待されます。本成果は1月15日に論文誌Cancer Scienceにオンライン掲載されました。

なお、本研究で用いた細胞株は、アステラス製薬と協力して収集し、同社との間で締結された共同研究にて提供を受けたものです。

書誌情報

タイトル:Impacts of NRF2 Activation in Non-Small-Cell Lung Cancer Cell Lines on Extracellular Metabolites.
著者名:Daisuke Saigusa, Ikuko N. Motoike, Sakae Saito, Michael Zorzi, Yuichi Aoki, Hiroshi Kitamura, Mikiko Suzuki, Fumiki Katsuoka, Hirofumi Ishii, Kengo Kinoshita, Hozumi Motohashi, Masayuki Yamamoto
掲載誌:Cancer Science
Online Published:January 15th, 2020
DOI:10.1111/cas.14278


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